チャンピオン

せつなさというジャブを連打されても
むなしさというアッパーをくらっても
悲しみというフックを打たれても
苦しみというストレートを見舞われて
血ヘドを吐き
のた打ち回っても
たくさんの声援というロープにしがみつき
歯をくいしばりながら立ち上がり
ファイティングポーズを構え
自分という強敵に立ち向かって行く
強敵を打ちのめしてこそ
本当のチャンピオンになれるはず
誇りという大きなベルトのために
あとには汗と涙で汚れた笑みと
真っ白な灰だけが残ればいい
カッコいい……、自分で書いていて惚れぼれする。


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