竹とんぼ

殴り飛ばしたいけど
手がから回り
蹴り飛ばしたいけど
足も届かない
見えない何かのせせら笑いが
心に響いてくる
誰かの情けに拾われて
空高く飛んで行けばいい
純心さを忘れない竹とんぼのように
とんぼ

つかめそうでつかめない
雲を追いかけるよりも
自由を求めて
前向きに走っていたい
時には悲しみにぶつかり
時には霧の中をさ迷い
泣くこともあるけれど
明るい明日を見つめて
力強く飛び回ればいい
大空に舞うとんぼのように


どんなにつらくても
どんなに悲しくても
涙なんか吹き飛ばして
明るい笑顔で語り合いたい
笑顔が笑顔を呼んで
心を大きく広げればいい
人はみんな弱いもの
みんなの笑顔が集まれば
まぶしいほどに輝いて見えるはず
土星のリングのように


元素が集まって
星ができたように
細胞が集まって
人が生まれたように
心の視野を広げて
それぞれの山を造ればいい
低くて岩だらけの山よりも
どうせなら
高くて草花があふれるような
小鳥のさえずりが聞こえてくるような
そんな山にしたい
汗と涙が染み込んだ湖に
すがすがしい笑顔が映ればいい
真っ赤な夕日に包まれるように

あじさい

誰かに憧れて
夢を抱いても
いつの間にか
苦い涙がこぼれている
涙が枯れるまで
何度も何度も泣けばいい
そんな涙の中で
別な何かが見えてくるはず
雨に打たれて色を増す
あじさいのように

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