明日

足場の悪い暗闇の中で
手さぐりしながら
人は生きているようなもの
誰かの声に惑わされたり
何かに足を引っ張られたり
それでも
遠くにボンヤリした夢が見えるのなら
自分のペースで
くじけずに歩き続けていたい
輝かしい明日を抱きながら
石ころ

人に踏まれても
人に蹴られても
人にやじられても
歯をくいしばりながら
風に吹かれても
冷たい雨に打たれても
それなりに夢を抱きながら
たとえ
人に見向きされなくても
自分らしく生きればいい
北風に立ち向かいながら
地面に転がる石ころのように


つらい時
かなしい時
さびしい時
静かな波の音を
懐かしく感じるのはなぜだろう
心地好い潮風が
もっと大きく
もっとたくましく生きろと
ささやきかけてくる
安らかな気持ちにさせてくれるはず
深くてあたたかい愛で
優しく包んでくれる母親のように


わけもなく人と出会い
わけもなく人を好きになり
わけもなく人と別れ
わけもなく
また人と出会う
そんな中で
何かを失い
何かを学び
より大きく成長すればいい
心地好く吹く風のように


笑ったり
泣いたり
繰り返しながら月日が流れて行く
昨日という日が戻って来ないのなら
今日という日を悔いが残らないように
大切に生きていきたい
明るい明日を信じて
ゆうゆうとした心を持ち続けていたい
静かに流れ行く川のように

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