幸福

どんなに泣いても
いくらわめいても
幸せは来やしない
泣くヒマがあったら
人に尽くし
わめくヒマがあったら
人を愛せばいい
もしも透明な明日が待つのなら
自分の心で
明るい色で染めればいい
つかみようがない水だって
優しさという器があれば
簡単にすくえるはず
最高の幸福感を味わえるように


誰かに逢いたくて
何かに会いたくて
生きているけれど
それが誰なのか
いったい何なのか
わからないまま
散ってしまう人もいる
だからこそ
今を大切に生きていたい
そよ風に舞う桜のように
自然

変に気取らず
変に無理せず
ありのままの姿で
自然に生きてみたい
雲が流れるように
ゆうゆうと
心を落ち着かせながら
自分を大切にしてこそ
人にも優しくなれるはず
限りない自由を求めながら


たとえ立って歩けなくても
たとえ言葉が不自由でも
前向きで生きていたい
ちょっとした苦しみや
ちょっとした寂しさを
分かち合える人たちがいるのなら
いつの日にか
大きな喜びに変えてくれるはず
たくさんの声援を生きる力に変えて
手袋

冷たい木枯らしが吹いて
手がかじかむ季節になると
小さくなった背中を丸めながら
母親が編んでくれた
手袋が目に浮かんでくる
形は下手だけど
毛糸の1本1本から
あたたかいぬくもりが伝わってくる
反発ばかりしていた自分が
何もしてあげられない自分が
情けなく思えてくる
たくさんのありがとうを
たくさんの思い出と共に
心から伝えたい
深くて純情な感謝を込めて


勇気を出して
人と交じり合いたい
勇気を出して
明るく生きていたい
勇気を出して
自分を大切にしていきたい
勇気を出して
愛する人たちを守っていきたい
心の扉を開いて
力いっぱい飛び立てばいい
大空をはばたく鳥のように

目次へ            前ページへ            次ページへ